おだやかな青い海、美しい島々、中国地方の南端、伊予灘と周防灘の二つの海に囲まれた海峡の町「山口県上関町」。

下関・中関(防府)と周防灘の三関所のひとつに数えられた上関は、古くには海上交通の要衝の地として栄えた港町です。

瀬戸内海に突き出た半島に大小さまざまな島が点在し、複雑な海岸線を抱く自然のままの海は、天然の好漁場でもあり、他では見られなくなった希少な生き物が生息するきれいな海でもあります。

私たちは、その地から純粋で素朴な『海の味』をお届けします。

 「むろつのてんぷら」は、昭和元年(1926年)から作りはじめました。

海峡の町「上関町」は、島側を上関(かみのせき)、半島側を室津(むろつ)といいます。室津(むろつ)の地でてんぷらを作っているため、「むろつのてんぷら」といわれるようになりました。

 関西・中国地方では、魚のすり身を油で揚げたものを「てんぷら」といいます。「さつま揚げ」や「揚げはんぺん」のことです。

 まだ電気・冷凍技術が普及していない時代、好漁場の上関で大量にとれた魚は、余った場合には廃棄するしかありませんでした。余った新鮮な魚の頭・骨・皮をとり、その身を石臼で練って油で揚げて、港町で汐待する船乗りの方へ売り歩いたのが始まりです。できたてのてんぷらは船乗りをはじめ多くの方に喜ばれました。また、身をとった魚の骨や皮はミカン畑のよい肥料となりました。

上関の海でとれた魚が余すことなく利用され、この土地に一つのエコな文化がありました。

 時代は移り変わりましたが、当時からの「店是」と「のれん」を守って、今でも地元の魚を利用して「むろつのてんぷら」をつくり続けています。

有限会社原田水産

山口県熊毛郡上関町大字室津806-2

TEL0820-62-1039

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